11.口約束でした借金は効力があるのか?

11.口約束でした借金は効力があるのか?

 

 

友人や親戚など、親しい人同士の間でお金を借りることはよくあります。その際はほとんどが口約束で、契約書など取り交わしません。口約束でした借金には効力があるのでしょうか?調べてみました。

 

 

口約束の契約に効力はあるか?

 

・「借金の契約が成立するためには契約書が必要」だと勘違いしているかたもいらっしゃるようです。しかし、実は日本の法律では口約束でも契約は成立します。契約書などの書面は、口頭での合意があることの証拠に他ならないと考えられるためです。

 

・そのため、100万円を借りた場合借用書がなくても「100万円返すよ」と返還の約束をしたことで「100万円の金銭消費賃貸借契約」が成立します。これは結婚の約束である「婚約」も同様で、「結婚しましょう」「そうしましょう」という口約束で契約が交わされたと見なされます。

 

・契約書がないからといって借金が成立しないわけではありませんし、返済義務もなくなりません。しかし、口約束での借金が契約として成立するには、双方の同意が必要です。もしも借りた側が「借りていない」と否定すれば、借金を証明するもの(契約書など)がないと、貸した側が返済を求めるのは難しくなります。

 

・また契約書がないと返済方法や返済期日などが曖昧なので、貸したほうは催促しづらくなり借りたほうはルーズになりがちです。個人間の口約束の借金でも、やはり細かい取り決めをして契約書を作成したうえで借金をしたほうが、後々のトラブルになりにくいといえます。

 

・借用書がなくてもお金を貸し借りした証拠があれば、請求は可能です。特に「振込みした記録」は強い証拠になります。メールで催促のやり取りをしたときに「必ず返すから」などの返信をしても、証拠になります。また、貸し借りの記録をメモにつけていても証拠として有効です。

 

・個人間での借金の時効は、通常10年間です。貸した側は時効が近づくと内容証明を送って、裁判所から督促状を出してもらう手続きをすることができます。

 

 

口約束の借金なら逃げられる?

 

・口約束の借金には法的な効力があっても、業者からした借金と違って執拗な取立てに怯える必要もないので、返済に対して軽く考える人もいるでしょう。しかし、個人間でも法的措置を取って強制的に差し押さえすることも可能です。貸し手側が相手との関係を壊してしまっても返済して欲しいと思ったのであれば、最終手段を取る可能性も充分にあります。個人間の借金であっても、借りたまま黙って逃げようとは考えないほうがよいでしょう。

 

・もしも知人などにお金を貸して返ってこない場合は、法の力に訴えることが可能です。しかし、相手が少しでも返済していたり「今は返せないけれど必ず返す」などと約束していた場合は、詐欺などの刑事事件で扱ってもらうことはできません。

 

・こういった場合は弁護士に相談することになりますが、弁護士が仲介しても相手側から「必ず返すけれど今は待って欲しい」などと言われると待つしかなくなり、弁護士費用もムダになってしまいます。

 

・個人間の借金は、粘り強い交渉が必要です。返済を諦めたくないのであれば、しつこいと思われるくらいに催促してみましょう。借り手が応じてくれない場合は、借り手の親や兄弟、親戚などに話してみるのも一つの方法といえるでしょう。実際に相談する前に、ひと言「親に話す」と言えば、周囲に借金をしていることを内緒にしている借り手なら、それだけで返済する気になるかもしれません。また、借り手の家族に相談することで、親などの家族が肩代わりして返済してくれる場合もあります。

 

 

借金が詐欺罪になる場合

 

・はじめから返すつもりもないのに「必ず返す」などと言ってお金を借りると、「相手に嘘をついて金品を騙し取った」と見なされ詐欺罪になります。また、お金を借りているのに一度も返済をせず「お金など借りていない」と、借金自体をなかったことにしようとしても、詐欺罪になります。

 

・その場合、借り手は裁判を起こすことになりますが、その際にはいくつかの証拠を集める必要があります。借金のやり取りの通話記録や、催促のメール、明細書や預金通帳などが証拠になります。証拠を集めて裁判所に審査してもらい、お金を貸したことが認めてもらえれば貸し手側の勝訴となるので、貸したお金はもちろん裁判の費用まで請求できます。

 

・ただ、裁判にはお金も時間もかかります。お互いの負担を考えると裁判や刑事事件に発展させるよりも、和解する場合が多いといえます。

 

 

口約束の借金問題は弁護士に相談を

 

・口約束の借金でも、踏み倒そうとすると訴えられることがあります。口約束で友人や親戚などからお金を借りて返せなくなったとき、もしくは反対に知人などにお金を貸していたのに返してもらえなくなった場合は、1人で悩まずに早めに借金問題に詳しい弁護士に相談することをオススメいたします。

 

・弁護士に相談すれば、借金があったかどうかの証拠集めや裁判所への手続きなどに関して適切なアドバイスが貰えますし、代理で手続きをしてもらえます。